外国から来日するお客様のための防災対策「おもてなし防災」プロジェクトをスタート
17 June 2024
〜大阪・関西万博まで300日前に控え、公民連携の防災プロジェクト〜
TBWA\HAKUHODOは、FUKKO DESIGNおよび大阪市港区役所と共同で実施する取り組み、「おもてなし防災」を2024年6月17日より開始することを発表しました。
「おもてなし防災」は、来春から始まる大阪・関西万博の開催を300日前に控え、訪日外国人とそれを迎え入れる日本の皆様が安全で快適なイベントとなることを目指し、防災意識を高める取り組みです。また、本日より「おもてなし防災」サイト(https://omotenashi-bosai.jp)を公開し、防災啓発ツールを提供します。さらに「おもてなし防災」専用のSNSを公開することで、本取り組みの拡大を狙い、共に活動を広げるパートナー団体・企業の募集も合わせて開始します。
2025年4月13日から大阪・関西万博が開催され、訪日外国人の来場は約350万人が見込まれています。大阪の街では、観光地などで外国語の表記などが増えてきた一方、防災に対する表記はまだ十分とは言えない状況です。万博開催を300日前に控え、多くの訪日外国人を迎え入れる大阪市では、防災対策を強化していく必要があります。南海トラフ巨大地震発生後、最短で1時間50分で1mを超える津波が大阪市に到達すると想定されており、特に港区を含む湾岸地域で津波による浸水被害が発生する可能性が高いため、事前の周知が必要とされています。そこで、FUKKO DESIGN及びTBWA\HAKUHODOと大阪市港区役所はプロジェクトチームを結成し、「おもてなし防災」として公民連携で訪日外国人の皆様の防災意識の向上に取り組んでいきます。
◼︎おもてなし防災 プロジェクト概要
おもてなし防災は、公民が一緒になり、おもてなしの精神で、訪日外国人の皆様の防災意識を高めていく取り組みです。「外国人観光客の避難誘導ができる市民」を増やす目的に向けて、さまざまなプロが「おもてなし防災」の名の下に取り組みを展開していきます。その前提として、住民一人ひとりがまず自分の命を守る方法を知っていることも重要です。
第一弾として、防災マニュアル・ポスター、フライヤーなど防災啓発ツールを開発しました。さらに、SNSアカウントの運営も始めていきます。
今後は、地域の方々と連携したイベントの展開も予定しています。
主催:FUKKO DESIGN
制作:TBWA\HAKUHODO
協力:大阪市港区役所
【プロジェクトロゴについて】
「おもてなし防災」のロゴは、「結(ゆい)」で出来ています。これから多くの自治体・企業・団体と手を結び、外国人観光客の防災に取り組んでいく願いがこめられています。
【啓発グッズ】
①おもてなし防災 マニュアル
「外国人のための防災って何したらいいの?」という方のためのマニュアルです。事業者の方向け(全国版)、事業者の方向け(大阪市港区版)、住民の方向け(基礎編)を公開。ウェブサイトよりダウンロードが可能です。
②おもてなし防災 ポスター
地震/津波の危険性を啓発するポスター。海に近い地域の施設・飲食店の皆様に使用していただくことができます。ウェブサイトよりダウンロードが可能です。
③おもてなし防災 フライヤー
緊急時に外国人観光客に指差しで避難を指示し、避難所へのルートを書き込めるフライヤーです。商店街や商業施設のお店に常備いただき、お客様に携行していただくことができます。ウェブサイトよりダウンロードが可能です。
④おもてなし防災 SNSアカウント
おもてなし防災PROJECTアカウントを通じて防災情報を発信していきます。また、取り組みに賛同してくださった施設の方々も順次紹介していきます。
Xアカウント:omotenashibosai
X URL:https://x.com/omotenashibosai
おもてなしパートナーズ(プロジェクト参画企業・団体)の募集
プロジェクトに賛同し、一緒に活動を広めてくださる、企業・施設・自治体のパートナーを募集します。
「おもてなし防災」のロゴやツールを用いて啓発に取り組む事業者・団体・自治体を「おもてなし防災パートナーズ」として、登録し連携します。今後、それぞれの得意分野やアイデアを活かしながら日本中に「おもてなし防災」の取り組みを広めていきます。
【対象】企業・各種団体・学校・自治体
【パートナーシップの事例】
〇「おもてなし防災」のロゴやポスター等のツールを使った啓発に取り組む
〇「おもてなし防災」のコンセプトに沿った啓発映像・ツールの作成や発信
〇「おもてなし防災」プロジェクトへの寄付・広告枠の提供
〇「おもてなし防災」の必要なホテルや飲食店の従業員への訓練や勉強会を行う
〇外国人観光客がお土産にできる「おもてなし防災グッズ」の開発・販売
〇外国人観光客の防災意識やエリアごとの誘導シミュレーション等の調査研究
その他、外国人観光客の防災アイデアも募集します。
【参加希望問い合わせ先】
omotenashi-bosai@fukko-design.jp
※パートナーには、一定の基準を設けます。
詳しくは上記問い合わせ先までご連絡ください。
■制作スタッフリスト
【TBWA\HAKUHODO プロジェクトメンバー】
Project Lead 木村 充慶
Creative Director 大石 将平
Copy Writer 山崎 広也
Art Director 河野 吉博
PR Planner 橋本 恭輔
<TBWA\HAKUHODO Creative Director 大石 将平コメント>
「災害や防災について考えるとき、そこに外国人の姿はあるでしょうか?コロナも落ち着きはじめ、以前のように街で外国人観光客の方々を見かけることも多くなってきました。しかし、日本人向けの防災は数あれど、外国人向けのものとなるとまだまだ多くないのが現状です。今後、ますます多くの外国人の来日が予測できるなかで、丁寧なお辞儀や笑顔だけでなく、もしものときの彼らの安全を備えておくことも、とても大事なことだと考えました。
外国人の避難誘導問題は、事前に備えておけば十分に解決できる問題であると思います。そしてこれは、私たち日本人と外国人のコミュニケーションの問題でもあるとも思うのです。外国人の方にどんな声かけをするのか。ひとりでも多くの日本人に意識をもってもらうにはどうしたら良いか。膨大なTIPSの中から外国人にどんな情報を覚えておいてもらうのか。どんなツールや媒体で伝えたら良いのか。考えるべきことを洗い出してみると、広告の仕事に通じるものばかりでした。まさに日頃培ってきたノウハウを活かすべきだと強く思いました。
いつか必ずやってくる災害。そのとき、ひとりでも多くの外国人の不安をなくし、命を救うことにまでつながったのなら。コミュニケーションをデザインする立場としてとても嬉しく思います。」
<大阪市港区長 山口 照美氏コメント>
「日本は海外から旅行先として好まれ、年々、外国人観光客が増えています。治安が良く清潔なまち、おいしい食べ物、美しい景色や伝統を楽しめる日本ですが、一方で世界に知られる「災害大国」でもあります。
体験したこともない地震、その後の避難をどうするか、土地勘もなく言葉も通じない外国人観光客のみなさんの不安に対して、周りの方のサポートが必要です。災害時の混乱を抑えることは、すべての人の安全のためでもあります。そこで『守ることも、おもてなし』というフレーズの下に『おもてなし防災プロジェクト』を公民連携で立ち上げました。
2025年の大阪・関西万博の開催で注目の集まるベイエリアの玄関口である大阪市港区を起点に、全国の観光地や外国の方と共生する地域に『おもてなし防災』が広がることを、心から願います。一人ひとりができることを、できるだけ。一緒に命を守りましょう。Follow Me!」